こざっぱりしていて,ロッテリア*1で一気に読み切ってしまったこの一冊.
そう.こざっぱりとしていた,というのがその印象.ラノベってものを読んでみなくちゃ,なんて思いながらはじめて手に取ったのが「涼宮ハルヒの憂鬱」だったのだけれど,そのときに感じたような,あの甘酸っぱい感じは全くといっていいほどなかった.ちょっと意地悪な言い方をすれば(タイトル通り)枯れている印象.妖精さんとの会話だとか主人公が背の高い美少女という設定だとか,そういう面でしか,悶える*2要素がなく,むしろその印象は,ジュール・ベルヌの「海底二万海里」を読んだときのそれに近い.
一つ一つの言葉から異様な情報量*3が流れ出てくるような読書に少し疲れていた頃合いだったのもあって,やけにすっきりした気分になってしまった.表徴の帝国らしい小説でした.