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大胯びらき - ジャン・コクトー

一瞬すごく猥雑なタイトルに見えるんですが,澁澤龍彦はこれ,狙ってやってるんでしょうかね.・・・じぶんにとっての「大胯びらき」のことを思い出したりもしたのはまあ,どうでもいいんですが.
大胯びらき (河出文庫)


恋の絶頂のその前というのは時代によっても人によっても違うのだと感じる一方で,恋のまさに絶頂とその後というのはいつの時代も,誰であろうと同じなんじゃないかと思った.
実際この小説だって,前半には散漫で場当たり的にしか感じられなかった装飾が,後半に入ってからは一つの方向付けを与えられたというのもあるのだろうか,一気にいきいきとしてくるように思えたのだ.


つまり,大人になるってのはそういうことなのかもしれない.この大きな隔たりをいったん越えてしまえば,(実際の行動はべつとして,頭の中では)それぞれの体験にクリシェを当てはめることしかできなくなってしまう.それがいきいきとして見えた原因なのか.みごとに当てはまっていてくれるから.


じゃあ,むしろ見るべきはその絶頂の前なのかね?