2010-01-01から1年間の記事一覧

今日は花を売ることについて書きます。僕は現在アルバイトをしていて、それが花屋なんだという話です。僕の肩書は未だにいちおう大学院生と言ってよいのですが、まったく学校へは行っておらず、卒業なんてものはとっくのとうに諦めています。就職活動(アゲイ…

スロー・ラーナー - トマス・ピンチョン

ってことで最早恒例となりました、ピンチョンのお時間です。『メイスン&ディクスン』は上巻の感想だけで上下巻通した感想は書いていませんでした。全体的な感触としてはこないだ書いたものが当たっていたように考えたからです。……もちろん、あの結末は、まさ…

あなたの人生の物語 - テッド・チャン

今まで読んだことがないという体たらくでありました、テッド・チャンの短編集『あなたの人生の物語』。構成と主題の組み合わさり方が美しいのはもはや当然として、SFの本懐というべきか、ものごとをまったく別の視点から照射するそのやりかたがあまりに鮮か…

Bells / Lonely Woman - Otomo Yoshihide New Jazz Trio+

というわけで、なんだかんだで大友良英ニュー・ジャズ・トリオ+の『Bells』および『Lonely Woman』を買ってしまいました。それぞれオーネットとアイラーの曲をフィーチャーしたこの二枚。 紺野さんの記事(http://d.hatena.ne.jp/Geheimagent/20101204/p2)を…

文学フリマの宣伝だけじゃねえぞ畜生

今日も宣伝です。宣伝エントリしか書かなくなったブログはもう先が長くないという話があります。つまりここがブログであったならば先は長くない。しかしここはブログではなくあくまで日記なのだ。だから先は長い。安心ですね……ということで心置きなく宣伝を…

ヴォイニッチホテル - 道満晴明

今日は道満晴明せんせいの『ヴォイニッチホテル』の感想を書きます。ずいぶん前からヤングチャンピオン烈で連載されていた*1作品がようやく単行本化。読み切り短篇は性本能と水爆戦シリーズに収録されていたものをたくさんたくさん読んでおり、大好きだった…

小説誌『HARVEST』の感想を書くよ

いきなりですが、陸条さん(@joe_kuga / id:inhero)主宰の小説誌『HARVEST』に参加させていただきました。なんだよおい文フリにはまだ早いぜとおっしゃる皆さま!こんな時期にいきなりそんなことを喋くりはじめるにはもちろん理由があります。はい、以下のリ…

@murashittest

@murashittestってのは、僕のtwitterでの発言やこのはてなダイアリーに書いた文章、そこここに書いた小説などをインプットにして適当きわまりない文章を組む機械なのですが、今日は彼に2000字程度のエントリを書いてもらいました。以下。 公園と坂道と道路に…

ゼロ年代日本SFベスト集成 S/F

日本短編SFアンソロジーの紹介、そういえばぜんぜんやってませんでした。せっかくなのでつい最近読んだこの二冊について書いてみたいと思います。こないだ(つっても5ヶ月前か!)紹介した『ゼロ年代SF傑作選』*1がいわゆる「リアル・フィクション」ものをとり…

ある革命の物語

時は西暦2011年、日本という国家は解体の危機に瀕していた。渋谷における集団妄想および連続殺人事件、秋葉原におけるタイムマシンの出現を皮切りに、科学ともオカルトともつかぬ数々の事件がこの国を襲い、ついに混乱に陥った各都市各地域住民は互いに独立…

エンジン・サマー - ジョン・クロウリー

最近長ったらしい感想ばかり書いていたので、今回は手短に。 人間の体験というのはどうしたって完全には別の人間のなかに再生できないし、僕たちはときに、それをしようともがく。ではもしそれができたとしたら、いったいどうなるのか、その体験じたいが十人…

夏の思い出とか

25時のバカンス - 市川春子

ずいぶんまんがのことを書いていなかったからというわけでもないんですが、今日は久しぶりにまんがのことを書きます。市川春子のまんがについてです。単行本としては作品集『虫と歌』。未収録のものとしてはアフタヌーン2010年1月号に掲載の「パンドラにて」…

百閒先生の墓に参ったこと

早朝に岡山駅で高速バスを降りたら、随分と様子が変わっていて驚いた。だからといってなにか予定が変わるわけでもなく、百閒先生の墓へ行くつもりで路線バスに乗る。高速バスの中でまんじりとも出来なかったせいか、身体がふわふわしているのかそれとも乗っ…

メイスン&ディクスン - トマス・ピンチョン (上巻)

ほんとうは日記なり妙ちくりんなお話なりを書きたい気分ではあるのですが、どうも頭のほうがそれにお付き合いしてくれないみたいなので本の感想を書きます。全日本人が待望していた(はず!)のトマス・ピンチョン全小説の出版、そのラインナップでいちばんは…

The Revolution Will Not Be Jacked-in

みなさんblogを書きましょうってことを主張したいがために本日わたしはこの日記を書きはじめます。つまりこの日記は、ここ、インターネットにいるみなさまのために、インターネットを題材として、インターネット上で発表する、インターネット完結的な日記と…

今日は友人からの手紙を紹介します

こんにちはムラシット君、会わなくなってずいぶん経つけれど、元気でやっているだろうか。ぼくはあまり元気じゃない。こんなものをきみに送りつけてしまったのもそのせいで、きみにとってはまったく迷惑な話だろう。この手紙は読んでもあまり心地良いもので…

実録!荒川アンダーザブリッジ

こないだ、といってももはやひと月以上前なんですが、深夜の荒川河川敷を北千住あたり(千代田線・つくばエクスプレスの通る橋を起点にしました)から東京湾まで歩く機会がありました。とりあえず酔狂なことをしましょうと男二人で話し合った結果がこの企画。…

ゼロ年代SF傑作選 - SFマガジン編集部

さいきん日本の短編SFアンソロジーをちょいちょい読みながら、その魅力にすっかりハマってしまいましてね……今日はそのあたりの紹介をしてみようとっています。 アンソロジーつって、どんなのがあるかと言いますと、ハヤカワの「ゼロ年代SF傑作選」、創元社の…

夢日記三連、あるいは「夢にアニメのキャラが出てくるようになったらもうおしまいですね☆」

一日目 土曜日にぼくが過去所属していたサークルの卒業ライブがあったらしいのだけど、それに気づいたのは日曜朝、前の晩の飲み会から朝の友人宅の様子(雑魚寝)、そして昼ごろの撤収の様子がなぜかustで流されているのを発見し、そこにはなぜか小学校〜学部…

モモ - ミヒャエル・エンデ

最近、むかし読んだ本をもういちど読んでみようマイブームがマイハートのなかでマイバーニンングしていて、いやマイバーニングもクソもないんだけどともかく、『変身』を読んだり『伝奇集』を読んだり、それこそ『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』*1を読ん…

長いなら好きなところだけ読めばいいじゃない!これが新感覚はてなダイアリーだ!!

鼻クソの話 鼻糞は何からできているかといえば、大部分は空気中の埃および体内から分泌される鼻水だという。ぼくは身体の内側に対してよくわからない愛着のようなものがあって、性的な興奮をおぼえるわけではないにせよ、ともかく内蔵や分泌物に(劣等感とい…

そうそう、大事なことを言います

講談社文芸文庫から、高橋源一郎「ゴーストバスターズ」が出ています。 みなさん読みましょう。高橋源一郎については以前いちど書いている(もちろん「ゴーストバスターズ」についても!)ので、物好きのみなさんはまた読んでくださるとうれしいです。 http://…

翻訳小説の愉しみ

こんにちは。いつもお上品な僕ですが、今日はそのお上品さに磨きをかけたしゃらくせえ口調で、翻訳小説って何が面白いのか、そんなところに焦点を当ててお話していきたいと考えています。 なんでまた翻訳小説なんですか? そもそも「翻訳小説」とはなにかと…

これが2010春、最新のお花見スタイルだ!!

みなさんお久しぶりです。おはこんばんちは(やっちまった感)!今日はいたく寒い一日でしたが、各地でお花見など催されていたようで、もしかすると皆様のなかにも「今日お花見行ってきたよ!」なんて方がいらっしゃるかもしれません。流行に敏感な青年である…

深夜にかかってくる電話はだいきらいだということ、奥野がだいきらいなのは石田だけだということ、たちのぼる煙草の煙がそれらをものがたっていたということ。 「さっちゃんってまだ処女なの?」 「昨日は処女じゃないって言ってたけど1週間前は処女だって言…

実家に帰ってきた記念

うちの神木です.ほとんど枝が切られ丸裸だというところにたいへん共感を覚えますね.