タイタンの妖女 - カート・ヴォネガット・ジュニア

長く間が開いたけれどべつだん何があったというわけでもなく、好きな人とぎくしゃくしたり、バイトがきゅうに忙しくなったり、DTMに凝ってみたりしただけです。
そんななか読んだ本を。名作と名高いタイタンの妖女。
タイタンの妖女 (ハヤカワ文庫 SF 262)
僕はSFといえばアシモフの「われはロボット」アーサー・C・クラークの「2001年宇宙の旅」「幼年期の終わりハインラインの「夏への扉」くらいしか読んだことがなくて、さあそろそろSFにも本格的に手ぇ出してみたいぜとか思いつつ読んだわけだけれど。

これが、ひじょうに楽しい。長らくこんな読書をしていなかったなと気付かされてしまった。

それまで、「まだまだこんなにあるのか!早く読みきって次の本を読みたい!」なんて*1「読まなきゃ!」に追われる毎日で、読書の楽しみを見失っていたときだったから余計に楽しめたのかもしれません。3時間ほどで一気に読みきってしまいました。この量をこんなに根をつめて読むというのは、僕にしてみればすごく珍しいこと。

ほかでもないSFという形をとっているからこそ、こういったテーマ*2にここまで真っ正直に取り組めているんじゃないか。そして、そういった形でなければ、僕だってここまで素直にこの本のいわんとすること*3を受け止められなかったかもしれない。

次のSFは何にしようかなあ。

*1:それが本末転倒な読書であることには気付きつつも

*2:自由意志だとか、そういったもの

*3:だと、僕が勝手に考えていること