子宮の長いトンネルを抜けると雪国であった。
「やっ・・・あっ、あっ!」
もういちど抜けるとそこは、茫漠とした砂漠であった
「あ、あひぁっ・・・!」
どこまでも広がる海原であった
「ひぃっ・・・んくぅ!」
月の照らす丘の天辺であった
「ふぁあ・・・ひっ・・・」
打ち捨てられた廃墟であった
「やっ、んんっ・・・!」
桜舞い散る坂道であった
「あっ・・・あ!・・・あはぁっ・・・!」
朝焼けの滲む公園であった
「ひゃんっ!」
溶けるような熱帯林であった
「ん・・・あ・・・くふぁ・・・」
いちめんの星空であった
「いや!や!ひゃっ・・・!」
夕日に照らされた河川敷であった
「ひぐっ・・・うっ!」
鬱蒼と茂る竹林であった
「ああん!らめぇっっっ!」
我が家であった
「あ、ばあちゃん!」