ほんまのこといゆわせてもらうけどな、なあ。このうんこ活動始めた次の日くらいに思いついたワードにな、「うんこ王子」ちゅうのがあってん。「うんこ王子」やで、「うんこ王子」、ほら、ねーちゃんも声に出してゆうてみい。うーんーこーおーおーじ。・・・おしゃ、ようできました。ええ言葉やろ、な。うんこ王子。濡れてくるやろ。でもな、俺これ思いついたときにな、ミョ〜に恥ずかしなってもうて。うん、ず〜と言わずにおったんや。ず〜〜〜〜〜っとや。そら1ヶ月やそこらの話ちゃうで、ず〜とや。やけどなねーちゃん、俺ほんまは言いとおて言いとおて仕方なかったんや。ほーんまに。まいにちまぁいぃにぃ〜ちこのうんこ活動しに来るたんびにな、今日こそゆうたろ、キョウこそゆうたろ、こんどぅぉッこそゆうたろ思ててん。思ててんけどな・・・俺のな、こんくらいの自尊心がな、アカン、それだけはゆうたらアカンて言いよるねん。ジソンシンや。ねーちゃんわかるか?キンタマみたいなもんや。それがゆうたらアカンゆうたらアカンてなんかいもなんんんっっかいも言いよんねん。
でもな、ねえちゃん。今日のことや。ふっしぎなことが起こりよった。なんかな、俺のうんこ活動のあしあとをふーらふーら眺めとった時や。なんかわからん、わからんけど、心の奥がジワーと暖かなってきてな。今日ならゆうてもええんちゃうか、みんな許してくれるんちゃうやろかって、そんな気になってきたんや。なんでかわからん。ええ気持ちや。そしたらな、そのジワーがな、肩から腕を通して指先までな、腰から太ももから足の先まで広がってきてな・・・て、ちょ、どこ見てんねやねえちゃん。腰ゆうたからてそんなじいとみられたらおっちゃん、おっちゃんな・・・
・・・・・・
・・・えーと?どこまで話したんやったかの?ん、あ、そうそう、指から腰から足の先から身体じゅうあっつうなってきてな、そんでアタマん中ジーンとしてきよんねん。これがもう、えっらい、えっらい気持ちええのんや。アレのときなんか比べものにならんくらい気持ちええねん。ほんまやで、今かてそんのおかげで我慢できたっちゅうもんや。うん、せやからな、えらい気持ちようてな、ついキーボードをな、たかたかたかた、って、たたいてもうてん。
そしたら一発や。一発。
目の前に「うんこ王子」や。
それを見た瞬間にもうな、血の気がさぁーっ、て、引いてな。ほんまやで。俺聞こえたんや、ほんまにサァーッって言いよるねん。んで、なんやこれ、なんやこれて頭んなかゆうとる。もう後戻りでけへん。なんやこれ。なんやこれ。なんかディスプレイがもう滲んで見えへんねん。なんやこれ、わかれへん。なんやこれ。
気いついたら、路地のアスファルトにほっぺた据えて寝っ転がてたんや。喉カラッカラで、口のなかニチャーてさせて。寝っ転がてたんや。
月がえらい綺麗やった。
堪忍やでねえちゃん。ほんま、堪忍やで。