2009-01-01から1年間の記事一覧

来年の抱負

アナルブロガーの全はてな的展開

V. - トマス・ピンチョン

僕にとっては,中編「競売ナンバー49の叫び」および短編集「スロー・ラーナー」に続き,はじめてのピンチョンの長編でした.いままでだってまちがいなく好きな作家だったのですが,今回こうして長編を読むことで,自分のなかでは明かに他から頭ひとつ(どころ…

僕の折り本の内容はまったくないよう

きょう、おふくろが死んだ。ついさっき実家から電話がかかってきたのだ。もう夜もおそい。通夜にはまにあわない。今日はとりあえず眠ろう。そしてあすの午前中には東京を発たなければならない。ぼくはとりあえず歯をみがいた。血がにじんだ。ぼくはまだ死ん…

きになるサークル・同人誌

出店サークル一覧をざっと眺めて気になるのをピックアップしてみました。なんか抜けがある気がするんだけど既に20サークル超えてて…目についたのも買ったりすると…どどど、どうしよう…お金が… A-01: BWN http://bwn.g.hatena.ne.jp/keyword/8P 今回は折り本…

文学フリマのはなし。

おはようございます。「当日の朝=行く人はだれも見ていない」ということで好き勝手します。

いきなりですが泉和良という人の話をします。

いきなりですが泉和良という人の話をします。ええと、ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、アンディー・メンテのジスカルドさん*1の筆名です。基本的にはフリーウェア・ゲームをつくっている人で、それについてはこのへんが詳しいでしょうか。で、な…

ゼロ年代の想像力

さて今日は久々にうんこの話をしようと思います。そういえばずっとうんこの話をしていなかったのでした。原点回帰です。現在の日本で最もよく目にするうんこの状況というのは、自分の糞が、水洗便器の水のなかに浮かんでいる姿ではないかと思います。二番手…

ヘヴン - 川上未映子

で、読んだ。けっきょく単行本ではなく「群像」に載ってたのを買ってちょいちょい読み進め、後半はいっきに。短編と言うには長く長編と言うには短いってくらいの分量の小説です。あんまりネタバレ気にせずに書きました。それほどネタバレに慎重にならなけれ…

なんだかんだで、何も書かないほうが精神衛生上よろしくないことが分かりました。くそう、恥ずかしいぞ…くそう…ちゅうわけで、2週間ほどしか経っていませんが、しれっと再開すんぞ!ちんこは相変わらず立たねえけどな!恥ずかしくなってきた!本の感想書きま…

陳腐なものたち、モノクローム、あるいは差押えられた表現・まとめ

murashit 網のはずされたバスケットゴール murashit すべり台の塗装の剥げ murashit 雑居ビルの濡れた壁と乾いた壁とのさかいめ夜 murashit 年賀状のやりとりのある生活 murashit キビキビ動くバイトの子 murashit 実現するはずのない夢のはなし murashit 家…

天体による永遠 - ルイ・オーギュスト・ブランキ

id:goldheadさんが度々言及されている*1のを見て手にとらずにはいられませんでした.冷徹なロマンティシズムに満ちた一冊.なにが語られているかといえば「永遠の時間のなかの無限の宇宙から演繹されることがらについて」といったところで,これは熱力学の法…

ところで

チャクラを開くとEDが治るってほんとうですか??????????

キュビズムでござるの巻

お元気ですか?あれから10年も経ったのですね。あなたと過ごした日々のこと、今でも昨日のことのように思い出します。たのしかった、あのひのこと、くるしかった、あのひのこと、せんぱいたちとすごしたひびは、おとなになっても、忘れません。そんな僕も二…

星条旗の聞こえない部屋 - リービ英雄

もう2週間いじょうもまえに読み終えた本だからなんだかもうその時の気持ちのざわざわしたひだの裏側などとうに忘れてしまってはいるのですが、それでも僕はこの本についてはなにか書きとめておきたい、と、そう思わされる*1一冊でした。僕はべつに、日本以外…

そもそものはじまりはかつてわたしであったものがいつかわたしでありうるものと口論しているのを見てほんとうのわたしであるところの私がそれを止めにここへやって来たことだ。「君はかつてわたしであったものであって現在わたしであるというわけではあるま…

ぼくたちの…なつが…おわる…

僕とコンドームの1日間戦争

下等遊民になりたい。そう思ったのはいつのことだったろうか。君にガルシアマルケスといえば何を連想しますかという問いかけをしてから1年経った。そういえばあの日の夕方も残暑の夜の涼しさに肌を侵食されマクドナルドのテラス席で煙草を吸っていたのだった…

ごく個人的な事柄について

そんなこんなでもう12年も経って、それはつまり、僕の人生の半分は彼なしでやってきたのだということになる。僕が小5の頃の話で、年々思い出せることは少なくなる。もちろん欠席している奴は手を挙げられないわけで、何を忘れてしまったのかなんて分かるはず…

そうなんよ。いまね…

ぽんぽんいたいのーねーねー、ぽんぽんいたいのーじっかかえろうとおもったらさーとちゅうででんしゃとまりまくるしさーえきでいちじかんはんとかまたされるしさーかえったらなんかふっつーにあめふってやがるしさーだからねー、ぽんぽんいたいのにねー、な…

囚人のジレンマ - リチャード・パワーズ

アメリカ文学のうち、僕がなんとなく惹かれてしまうものはなぜか、アメリカそのものを、戦争のイメージ、あるいは父権的なものから照らしだすような小説であることが多いのですが、この本もやはりそんなふうなもののひとつなのだろうと思いました。そして、…

勝間和代十夜

第十夜 こんな勝間和代を見た。赤いネオンサインがむこうにうすぼんやりと点っている。色ばかりで光がない。夜かと思うとそうでもないらしい。うしろの空には蒼白い光がながれている。日がくれたのか、夜があけるのかわからない。赤いネオンサインがぢぢぢと…

勝間和代十夜

第三夜 こんな勝間和代を見た。和代の室を退がって、廊下伝いに自分の部屋へ帰ると電球がぼんやり点っている。片膝を座布団の上に突いて、PCの電源を点けたとき、Windowsのロゴがディスプレイに浮かびあがり、同時に部屋がぱっと明かるくなった。立膝をした…

東京すきだなあと思ったこと

昨日は自転車とばして吉原のソープ街へ行ってきました。 土曜の昼過ぎでしたが、自転車でぶらぶらしながらお店の玄関をじいっと見るなどしていると、ばんばんお兄さんに声をかけられます。 わりと車で乗りつけている人が多いように感じました。 僕も入ろうか…

みんなも教えて!はつこいの話!

ここにぼくのはつこいのおもいでって、かいたことありましたっけ?ない?じゃあかきます。■ムラシットがはじめて「こい」というものを知ったのは、彼がようちえんに通っていたときのことでした。そのころにあったことで、ムラシットが覚えていることは、そう…

海へ行くつもりじゃなかった

すみません、のっけから嘘をつきました。最初から海へ行くつもりでした。遅れてきた五月病を退治するために、ひろいひろい太平洋ではなく、東京湾へ。 …横浜へ行って噂のラ・マシンを見てきたよっつう記録です。 ■■■思い立ったのは今日の午後。学校へ行く気…

いちばんいいのは、ひとりぼっちだとしても、まったくのひとりぼっちではないということだ。

こんにちはみなさん、おのぼりさんのムラシット先生です、今日も自分語りします!このあたりのお話関連。いずれもすごく面白いから、僕の日記なんて読んでる暇があったらこちらを読んでください! http://d.hatena.ne.jp/nakamurabashi/20090506/1241560453 …

全裸という言葉の切り開く地平、あるいは公に開かれた肛門

ちくしょー、そろそろ頭打ちかなあ、俺の肛門も…最初は1000ブクマ行かなくても公開するつもりでいました*1。で、ブクマ数が伸びてくるにつれ、やっぱやめようかな…などと思うようになり、最終的には「まあ面白ければいいや」というくらいに落ち着いて来た今…

このエントリが1000ブクマいったらぼくの肛門をアップします。

彼は運動場の隅にひとり、立っていた。さいきん黒くかたくなり始めたすね毛は、脚の細さを、白さを、よけいに際だたせていた。目の前には鉄棒があり、ずっと後ろでは校舎の窓が夕日をはねかえらせていた。鉄棒を掴む、すべすべとした感触がてのひらをなぞる…

わたしの名は紅 - オルハン・パムク

*1 *2様式(スタイル)についてのお話でした。 舞台は16世紀末のトルコ。細密画師が殺された事件をきっかけに、その犯人さがしが物語の核となって登場人物たちの(「藪の中」みたいな)一人称の語り*3が積み重ねられていく。いくんだけど、ちりばめられる細…