2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ティファニーで朝食を - トルーマン・カポーティ

実はオードリー・ヘプバーン主演の映画は見たことがないのです。ごめんなさい! 「ティファニーみたいなところ」へのあこがれがなんだか眩しくて、ああ、これが乙女なのね、だなんて。*1そう、この物語の主人公であるホリーはね、ふしぎちゃんなの。やること…

相棒のジャスティンがなんかゆうてる。ダンディ知らないとかぬかしてやがる。 ダンディ知らないって?いやそれはアレだろ、ダンディに失礼だろ。 や、俺じゃないよ。ダンディだって。ダンディに謝れよ!俺じゃねえって!! ダンディだよダンディ。ええもう、…

後悔なんてなんの園

酔ってる。よってるぞう。おじさんはよってるぞう。うぃー。 おじさんのブログに決定的に足りてないのは、おじさんの息の臭そうなあの感覚だと思うんだぞう。皮脂が顔ぜんたいに広がって、前髪が額にくっついているあの感じだと思うぞう。鼻の頭の赤さだった…

西瓜糖の日々 - リチャード・ブローティガン

たまには最近読んだもの以外の本についても書いてみたいなと思いました。それでこれ。僕はあんまり二度三度と本を読み返すことをしないほうで、その数少ない例外というのがこの「西瓜糖の日々」なのです。*1 *2 西瓜糖の世界はとても淡泊で、生活という生活…

ソラリス - スタニスワフ・レム

なんだか濃いものが煮立っているわりに、あらすじだけ追うとこれ、ラノベにだってできそうな気がするぜ!なんてキャッチーさも持ち合わせてくれている一冊。訳者による解説*1にもあるとおりまさに重層的な小説で、そのことがおおきな魅力の一つとなっていま…

うんこー!(とりあえず何かを誤魔化したいときに)

ガラス玉演戯 - ヘルマン・ヘッセ

全編通してカスターリエン的なものとそうでないものとの二項対立のために捧げられた小説じゃないかと感じました。それにしても、あんまり感想っぽいものがネット上で見つけられないのはなぜなんだ。 カスターリエン その二項対立って何さってことを言う前に…

工場とエロ自販機と大山崎JCT

自転車での帰り道、ツンデレのかわいい女の子に「・・・がんばったね。」って言われたくて頭を撫でてもらいたくて矢も盾もたまらなくなってしまったので、それをどうにか収めなくちゃと思い、コンビニでビールを買って、大山崎ジャンクションまで写真を撮りに行…

じってんしゃー

深夜にひとり,自転車でうろうろするのが好きだ.もちろん夜の街の非日常感というものが大好きだからということが大きな理由として挙げられるのだけれど,太陽に照らされていないという安心感も重要な要素のひとつだろう.僕にとって,外界からなにか,薄い…

文学部唯野教授 - 筒井康隆

久々に筒井康隆の小説を読んだけれども、やっぱりこういう俗物を書かせると右に出るものはいない。よく分からん安心感すら覚えてしまうこの面白さ。恐ろしいなあ。 内容としては、そういった物語部分と、唯野教授の文芸批評についての講義の二つから成ってお…

国道沿いのファミレスを左に曲がったら、海

*1ぬくもりは、ことあるたびに、それがなんなのかはわからないまま、それでもからだのおくに、おもいだされることでしょう。電光掲示板の文字というのはほんとうに何かが動いている訳ではなく、ひとつひとつのパーツが規則をもって光ることによってあたかも…

地下鉄のザジ - レーモン・クノー

「文体練習」で有名なクノーのこれまた代表作。 オウムの「緑」の口癖である『喋れ、喋れ、それだけ取り柄さ』という言葉を待つまでもなく、印象としては「これって落語みたいだなあ」といったもの。フランス文学だってのに、読んでいるそのときの気分は紛れ…

アカとミドリのおばけ

口でクソたれる前と後ろに"サー"と言え! 分かったかウジ虫! ふざけるな!大声出せ!タマ落としたか! 貴様ら雌豚がおれの訓練に生き残れたら、各人が兵器となる。 戦争に祈りをささげる死の司祭だ。 その日まではウジ虫だ!地球で最下等の生命体だ。 貴様…

「ミスト」を見たよ

というわけで話題の「ミスト」をようやく見てまいりました。レイトショーで、ひとりで。 噂に違わず怖くてすごく面白い映画でした。これ以外にありえないとも思えるあのラストシーンのその後で、一緒に映画館にいた一人一人の顔を眺めてみたくなってしまった…